Raspberry pi2のセットアップ / Setups of Raspberry pi2 |
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目次
ラズパイ2にOSをインストールしよう
かなり前にラズパイB+(ガーディアン紹介にリンク)で遊んでいたころはWin32DiskImagerでOSを書き込んでいましたが、今はNOOBS;New Out of Box Softwareという仕組みでOSがインストールできるようです。Raspberry pi2を購入して、1年以上ずっと寝かせていましたが、そろそろいじってみようと。
Raspberry piケースの準備
セットアップの時は有線LANと画面が必要です。Raspberry pi B+の時の経験からこんなケースが欲しいと思っていました。
- コンパクトさより便利さ(売ってるケースは基板の保護だけ)
- 電源は抜き差しが必要なのでスイッチをつける
- GPIOへのアクセスはもう少し便利にしたい
- 5Vの電源はピンだけでなく、別系統も欲しい(12Vもあれば使うかも)
- I2Cは複数系統欲しい
- USBへのアクセスは1ポートだけで良いのでケースのアクセスの良いところで抜き差ししたい
- ジャンパーケーブルはオス-オスが使えると便利
まだ仕上げていないので、仕上げたら記事にしようと思います。でもこのままで十分便利...
SDカードの準備(SDカードのパーティションの強制変更)
これまた1年以上前に買った8GのmicroSDカードがありました。まずはフォーマットしようと思ったのですが、以前のバージョンのRaspbianをインストールした際に、パーティションが切ってありました。Windowsのディスク管理ツールでパーティションを変えようと思ったらできません。「ピンチだ」と思ったら、定番の”SDFormatter”で簡単にパーティションを変えて、フォーマットできました。
強制的にSDカードの全容量でパーティションを切りたい場合は”フォーマットオプション”から”論理サイズ調整”をONにすれば、カード容量いっぱいでフォーマットしてくれます。便利!
NOOBSの準備
NOOBSをダウンロードしてきます。
Download NOOBS for Raspberry Pi
LITE版(インストール時にOSをRspberry piでダウンロード)もありますが、フル版をダウンロードしておく方が早いと私は思います。ダウンロードしたら、zipファイルの中にあるファイル(defaults、os,overlaysフォルダやimgファイル)を普通にSDカードにコピーします。
OS=Raspbianのインストール
必要な接続をします
- NOOBSをコピーしたSDカードを本体に差す
- USBポートにキーボード、マウスを差す
- HDMIポートにディスプレイケーブルを差す
- LANポートに有線ネットワークケーブルを差す
それぞれの接続が確認できたら電源を入れます。
無難にRaspbian [RECOMMENDED]にしておきましょう
SDカードの内容が消えるけどいいか、と聞かれるので”Yes”をクリック
ファイルの展開が始まります
OS(es) Installed Successfullyと表示されたら”OK”をクリック
再起動されます。
デスクトップが表示されます。
Raspbianの設定(ロケーションの日本語化)
“Preferences” -> “Raspberry Pi Configuration”で設定します
“Localisation”タブをクリックします
“Set Locale…”をクリックします
“Language:”を”en (English)”から”ja (Japanese)に変更します。
“OK”をクリックすると「設定の反映のために再起動するか?」と聞かれるので”Yes”をクリックします。
再起動が終わると日本語になっています。
Raspbianの設定(日本語の設定)
日本語関係のインストールをします。
- フォントのインストール
$ sudo apt-get install ttf-kochi-gothic xfonts-intl-japanese xfonts-intl-japanese-big xfont-kaname」 - 入力メソッド(IME的なもの)のインストール
$ sudo apt-get install uim uim-anthy - コンソールでの日本語表示
また、デスクトップでは問題ありませんが、コンソールでは日本語が表示できません。jfbtermをインストールすると日本語が表示できますが、jfbtermを起動した後でないと日本語は表示できません。
$ sudo apt-get install jfbterm
コンソールで日本語を表示したいときはjfbtermを起動します。
$ jfbterm
Raspbianの設定(コマンドラインへのブート設定)
起動時はデスクトップではなく、コマンドライン(CLI)にするします。電子工作で使うのでコンソールを立ち上げたときはデスクトップは不要です。なので、”ブート:”は”CLI”をチェックしておき、コマンドラインで立ち上がるようにしておきます。
デスクトップを使いたいときはコマンドラインから
$ startx
で起動できます。
Raspbianの設定(キーボードの設定)
“ローカライゼーション”の”キーボードの設定(K)”でキーボードの設定がありますが、うまく動かないようです。
そのため、ターミナルから
$ sudo raspi-config
と入力し、設定ツールを立ち上げます。
“4 Internationalisation Options”を選んで
文字化けする場合はexport LANG=enで英語モードにしてやってみます。
“I3 Change Keyboard Layout”を選んで
キーボードのモデルは通常であれば”標準 105キー (国際) PC”です。
レイアウトは”日本語 – 日本語 (OADG 109A)”です。
AltGrとして機能させるキーはデフォルトで良いでしょう。
コンポーズキーは無しです。
デスクトップを強制終了するショートカットキーの設定です。”はい”で良いでしょう。
“<Finish>”を選んで(右→キーでフォーカスを移動できます)Enterで終了しましょう。
アップデート
Raspbianを最新版にアップデートします。
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get upgrade -y
無線LAN接続(設定)
続いて無線LANの設定です。
アダプタはB+で使っていたGW-USNano2-Gをもう1つ買っておきました。
- アダプタを差して起動し、デバイスの接続を確認します
pi@raspberrypi2:~ $ lsusb
Bus 001 Device 005: ID 2019:ab2a PLANEX GW-USNano2 802.11n Wireless Adapter [Realtek RTL8188CUS]
Bus 001 Device 004: ID 04cf:0022 Myson Century, Inc. OCZ Alchemy Series Elixir II Keyboard
Bus 001 Device 003: ID 0424:ec00 Standard Microsystems Corp. SMSC9512/9514 Fast Ethernet Adapter
Bus 001 Device 002: ID 0424:9514 Standard Microsystems Corp.
Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub - “ifconfig”で”wlan0″にアサインされていることを確認します
pi@raspberrypi2:~ $ ifconfig - 接続したい無線LANのSSIDとパスフレーズから、ネットワーク情報を作成
pi@raspberrypi2:~ $ wpa_passphrase SSID Passphrase
network={
ssid=”SSID”
#psk=”Passphrase”
psk=e6c022737c8fdb86f447483f8bc00da7ca469e8afcdc151fe1510fcef46a193d
} - “/etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf”に上記のネットワーク情報を追記
pi@raspberrypi2:~ $ sudo cat /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
country=JP
ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
update_config=1
network={
ssid=”SSID”
#psk=”Passphrase”
psk=e6c022737c8fdb86f447483f8bc00da7ca469e8afcdc151fe1510fcef46a193d
}
コメントの平文パスフレーズは消した方が良いかも。
その他のオプション(WPA2を意図的に指定する)などはデフォルトでOKなので書きません。
コマンド一発で以下でもいいです。
sudo bash -c ‘wpa_passphrase “SSID” “Passphrase” >> wpa_supplicant.conf’ - “cat /etc/network/interfaces”のwlan0の部分を書き換えます。
auto wlan0
allow-hotplug wlan0
iface wlan0 inet static
address xx.xx.xx.xx ←アドレスを指定します
netmask 255.255.255.0 ←サブネットを指定します
gateway xx.xx.xx.xx ←ゲートウェイを指定します
wpa-conf /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
あと、wlan1は使わないのでコメントアウトしておきます。 - ネットワークサービスを再起動します。
pi@raspberrypi2:~ $ sudo service networking stop
pi@raspberrypi2:~ $ sudo service networking start
Raspberry pi2自体を再起動でも良いです。 - 接続を確認します。
ifconfigとpingで確認すると良いでしょう。
pi@raspberrypi2:~ $ ifconfig
pi@raspberrypi2:~ $ ping www.google.co.jp
無線LAN接続(省電力のオフ、動作の安定化)
B+のときにはまったポイントです。Raspbianはデフォルトでネットワークの通信が一定時間無いと、ネットワークの電源を切る”省電力モード”になり無線LANが切れてしまいます。非常に不安定なネットワークになります。なので、この設定をオフにします。
- 現在のモードの確認
pi@raspberrypi2:~ $ sudo cat /sys/module/8192cu/parameters/rtw_power_mgnt
1
↑”1″の時は省電力モードがオンになっています - “/etc/modprobe.d/8192cu.conf”を作成(もし既存であれば編集します)
sudo bash -c ‘echo options 8192cu rtw_power_mgnt=0 > 8192cu.conf’ - 設定反映のためRaspberry pi2を再起動します
- 設定後のモードの確認
pi@raspberrypi2:~ $ sudo cat /sys/module/8192cu/parameters/rtw_power_mgnt
0
↑”0″になっていることを確認します。
モジュールのロードの確認もしておきましょう。
pi@raspberrypi2:~ $ lsmod|grep 8192cu
8192cu 560049 0
cfg80211 427855 1 8192cu
これで/etc/network/interfacesに指定したIPアドレスで接続できます。
あとはSSH接続すれば、電源以外のケーブルはすべて外せますね。
Windows共有(samba)の設定
私はファイルの設定、プログラムの編集をWindowsのエディタでやります。なので、Raspberry piのファイルをWindowsマシンからアクセスできるようにsambaをインストールしておくのは必須です。
- sambaのインストール
pi@raspberrypi2:~ $ sudo apt-get install samba - 設定ファイル(/etc/samba/smb.conf)の編集
以下の記述を最後尾に追記
[share]
comment = pi’s home directory
path=/home/pi
read only = no
locking = no
browsable = yes
guest ok = yes
force user = pi
map archive=no
※”map archive=no”がポイントです、これが無いと、Windowsからファイル書き込みすると、実行ファイルでもないのに実行属性がついてしましますので、必ず指定しましょう。 - サービスの再起動
pi@raspberrypi2:~ $ sudo service smbd restart
これで¥¥マシンアドレス¥shareという共有名で、ホームディレクトリにWindowsマシンからアクセスできるようになりました。
まとめ
久々にRaspberry piのインストールをしましたが、NOOBSの導入などで、どんどんらくちんになっていますね。今度はRaspbian LITEや、他のディストリビューションで”軽い”OSを目指してみたいです。
– 12th Jan, 2017 / the 1st edition
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